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遠赤外線とは?
遠赤外線とは?
素早く均一な加熱を実現
メカニズムは“分子の振動”
工業分野で幅広く活用 石油、ガスも熱源に

遠赤外線とは?

加熱や乾燥、溶解、焼成、殺菌など、モノづくりに不可欠な熱エネルギーを供給するのが工業用ヒーターだ。同ヒーターは燃焼加熱方式と電気加熱方式に大別されるが、エネルギー制御の容易さなどから、電気加熱方式が多くの産業で用いられている。電気加熱方式は抵抗加熱、遠赤外線加熱、マイクロ波加熱、誘導加熱などに分類でき、中でも、遠赤外線ヒーターは速熱性、均一性、選択性などの熱的特性や、高い省エネ性から幅広い分野で活用されている。

 
素早く均一な加熱を実現
赤外線・遠赤外線は、可視光線、紫外線と同様に太陽光に含まれ、電磁波の仲間である。電磁波はそれぞれの波長によって区分され、特性が異なるが、電波やX線など様々な形でわれわれの生活にかかわっている。そのうちで、0.75ー1000マイクロメートルの波長領域を赤外線と呼び、中でも3ー1000マイクロメートルの波長帯を遠赤外線と呼んでいる。長波長域のマイクロ波や電波が物質をよく透過する性質があるのに対して、赤外線は反対に物質によく吸収される性質を持っている。特に遠赤外線は吸収効率が高く、物質の表面に当たると吸収されて分子や結晶を振動させ、熱エネルギーに変える。工業加熱や乾燥には遠赤外線の持つこのような性質が利用されている。

遠赤外線は金属を除くほとんどすべての物質によく吸収される。特にプラスチックなどの高分子化合物は、遠赤外線波長域の赤外線をよく吸収する。物質が吸収する波長域は、その物質固有のものであり、対象物がもっともよく吸収する波長域の遠赤外線ヒーターを選択することで、無駄のない効率的な加熱ができる。これを遠赤外線の選択性という。
熱の伝わり方には対流(熱風)、伝導(接触)、放射(ふく射)があるが、遠赤外線は空気や水など、中間に熱の伝播を仲介する物質(熱媒体という)を必要としない放射方式であり、熱源と対象物との距離や温度差に関係なく、また、熱が伝わる時間のロスや熱損失もなく、直接効率よく熱を伝えることができる(速熱性)。
遠赤外線は電磁波なのでそのエネルギーの伝わり方は、光と同じ速さで直進する。レンズや反射板を用いて進行方向の変更、収れん、拡散、平行を自在に行うこともでき、熱の伝え方を制御しやすいのも特徴の一つである。この性質を利用し均一で効率的な加熱を行うことができる(均一性)。

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メカニズムは“分子の振動”
抵抗加熱式遠赤外線ヒーターは抵抗発熱体をセラミックスで覆い、遠赤外線を発生させたものが最も一般的である。セラミックスは約700℃までの温度で使用されるため、放射エネルギーは遠赤外線領域で強いエネルギーとなり、ほかの材質に比べて放射率が高いので遠赤外線ヒーターの放射材料として用いられている。そして、被加熱物に吸収された遠赤外線エネルギーが被加熱物の分子を振動させ、温度を上昇させる。

 

遠赤外線ヒーター(面状ヒーター)の構造図


赤外線加熱の最大の特徴は、熱効率が高く加熱が速いことである。赤外線は空気には吸収されずに透過し、被加熱物にまで到達する。物質に吸収されると直ちに熱エネルギーに変換されるため、赤外線照射と同時に加熱がスタートする。赤外線の供給・遮断が瞬時に行えるため、加熱前後のエネルギーロスが少ない。


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工業分野で幅広く活用 石油、ガスも熱源に
工業分野ではクリーンさ、省エネ性、加熱温度制御の容易さ、などの特徴から、塗装や印刷の乾燥・焼き付け、ハンダの溶解、プラスチック類の成形時の加熱、食品加工など幅広い用途で活用されている。例えば、塗装の乾燥に用いる場合、加熱ムラが生じにくく、品質良く仕上がる。電気・電子機器分野では外装表面塗装焼き付けや、印刷回路のペースト・レジストの乾燥・焼き付けなどに用いられ、機械・金属分野では表面塗装焼き付け・接着軟化などに、樹脂・ゴム類の分野では熱可塑性樹脂の加熱軟化やペレットの乾燥・予熱などに用いられている。遠赤外線加熱装置に用いる熱源としては、電気で抵抗加熱させる方式のほか、石油、ガスによる燃焼方式もある。発熱体の形状としては、電気式には直管状ヒーター、面状ヒーター、ランプタイプなどがある。直管の場合、セラミックス管またはセラミックスコーティングの金属管にシーズ線を組み込んだものと、金属酸化物系セラミックスをコーティングした発熱体に直接通電するものとがある。また、ガス式には燃焼ガスをパイプに流して放射材料を被膜した金属板を加熱する方式や、セラミックス多孔板を通して可燃ガスと空気とを流し、板内の表面近くや表面で燃焼させる方式などがある。

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遠赤外線のパイオニア 服部ヒーティング工業株式会社